久 永 進
この指導書は、ただのテキストではありません。ここには40人の指導員が発声教室で流した汗と説明の息吹が凝縮されています。声を求めて通学してくる会員さんへ「声よ、立派に蘇れ」という、指導員の切なる願いと祈りがこめられています。
現在、銀鈴会では「簡単でわかり易い食道発声」を提唱しております。これは一般に食道発声法は難しい、との印象を与えているのを、是非とも払拭したい一心からです。
誰か上手な人を一人選びます、この人に食道へ空気を入れ逆流させて発声するやり方を実演してもらいます。手の動きもしっかり入れます。これをみて、他の指導員は動作、タイミングなどすべてを真似て発声に取り組みます。理論の説明やテキストの解釈などは声が出てからにします。この教え方は見取り稽古です。剣道の道場で師範が型を演じ、弟子が見て覚えるのと同じです。日本舞踊でも同じ事があるのではないでしょうか。少なくとも、このテキストはしっかり見取り稽古をしたお弟子さんのように指導力をつけるために役立ててほしいと願っています。(編集 銀鈴会 教務部)